陥入爪とは?
爪が横方向に弯曲して爪側縁が爪溝内に刺入し、炎症反応、肉芽形成、爪郭部の肥厚を引き起こした状態をいいます。
炎症の原因となっている爪の皮膚への食い込みを除去しない限り、疼痛や滲出液を伴った感染は持続して日常生活に支障をきたすようになります。

原因
深爪をすると爪の周りの肉が爪に向かってきます。そのため、後で爪が伸びてきたときにかえって爪甲側縁先端への食い込みがひどくなり、陥入爪が悪化してしまう一番大きな原因です。爪の端を奥まで切ることで、端がトゲ状になって残り、このトゲが皮膚に食い込んで、痛みを生みます。深爪にすることで一時的に痛みは軽減するのですが、繰り返すことで悪循環となってしまいます。

足に合っていない靴で爪の周囲が圧迫され続けることが原因です。女性に多く見られ、高めのヒールや、先端が尖ったパンプスなどを履く機会が多い場合は特に注意が必要です。

4. 外傷
5. 抜爪後の爪甲の変形
6. スポーツ(母趾に大きな負荷がかかるもの、瞬発力を必要とするもの)
7. 爪の水虫(爪白癬)
爪周囲の性状と症状







治療
炎症の原因となっている爪変形の保存的あるいは外科的治療の実施だけにとどまらず、疼痛と感染のコントロール、さらには、爪が変形し陥入するに至った原因の除 去も同時に行います。細菌感染がある場合には抗生剤の服用とともに局所の安静を図ります。保存治療もしくは日常生活に支障をきたす場合や症状を繰り返す場合には手術を検討します。

@ 患部の保護
・テーピング法:爪が食い込まないように軟部をひっぱります。
・コットン充填法:爪が軟部を乗り越えるようにコットンを使用して浮かせます。
・ガター法:アクリルチューブを使用して爪が軟部に食い込む部分を保護します。
・アクリル人工爪:爪が軟部を乗り越えるように補助します。
A 超弾性ワイヤーの弾性を応用し、変形を矯正する方法
ある程度の爪の長さを要し、爪甲に弾力性がある場合に適応があります。

手術的に爪甲縁、爪母、爪床、側爪郭を部分的に切除し爪を狭くすることで患部への圧迫を除去します。症状によっては爪の除去(抜爪)も検討します。

陥入爪を予防、改善させるセルフケア
陥入爪の主な原因は誤った爪の切り方によるものです。
深爪を繰り返していると足の爪が伸びるにつれて、爪の両端の端っこが皮膚に突き刺さってしまい陥入爪を進行させてしまいます。
ではどんな切り方が陥入爪のケアになるかを紹介します。
まず大前提として爪は長めに四角くなるようにします。
下の図1(真上)と2図(真横)の赤いマルの矢印のように爪の先端の両端のカドが、横から見た時に皮膚より前に出るように切ります。

ただ既に痛みがあって、爪が短い人はカドのトゲをほんのわずかに削ずるだけにして爪が伸びるまでは痛いと思いますが、グッとこらえて伸びるのを待ちましょう。
窮屈な靴が原因で陥入爪になりやすくなります。すでに陥入爪になっているのであれば、足の爪に負担がかかりやすいパンプスなどの先の窮屈な靴を長時間連続で履かないようにしましょう。靴のサイズを選ぶ際には適正な大きさの物を選び、靴紐がある場合は、面倒かもしれませんが1回1回ちゃんと靴紐を締めなおして履くことで、足の爪が靴先にあたることを予防できます。