● 血流が途絶して骨組織が壊死する
● 大腿骨が多く、膝周囲・肩にも生じる
● 国内で年間2000−3000人が発症
● 原因が特定できない特発性が最多
● 男性はアルコール性、女性はステロイド性が多い
● 単純X線像では診断できないことが多い
● 早期診断や病期分類にはMRIが有用

骨頭壊死の治療
● 初期には無症状のこともある
● 飲酒、ステロイド使用の患者さんは疑うこと
● 痛くない側にも、すでに発生していることあり
● 診断が遅れれば手術も困難になっていく
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疼痛が持続すれば、この疾患も疑うこと
単純X線像で異常なしでも、MRIを検討する

症例1 61歳 女性
・6年前から膠原病で加療中
・ステロイド(副腎皮質ホルモン)大量服用
・3か月間左股関節痛が持続して1月6日初診
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単純X線で軽度異常あり
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MRI像で大腿骨頭壊死と確定

症例2 48歳 男性
・令和4年2月初めから左股痛あり
・飲酒歴あり、ステロイド使用歴なし
・2月16日初診した
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単純X線で帯状硬化あり
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MRI像で両側大腿骨頭壊死と確定

症例3 71歳 女性
・令和4年2月頃から左股痛あり
・飲酒歴なし、ステロイド使用歴なし
・3月23日初診した
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単純X線では明瞭な異常像なし
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MRI像で両側大腿骨頭壊死と確定

症例4 57歳 女性
・4年間持続する左肩痛、近医で湿布のみ
・飲酒歴なし、ステロイド使用歴あり
・疼痛増悪し、3月21日初診した
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単純X線で骨頭変形あり
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MRI像で左上腕骨頭壊死と確定
